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名古屋地方裁判所 昭和47年(特わ)1632号 判決 1973年6月26日

本店所在地

名古屋市東区相生町三丁目一番地の一

株式会社 磯野商事

右代表者代表取締役

磯野俊雄

本籍

名古屋市北区鳩岡町二丁目一〇七番地

住居

同市北区光音寺字野方一九〇六番地の二四

会社役員

磯野俊雄

昭和八年二月一日生

右の者に対する法人税法違反被告事件について、当裁判所は検察官徳永勝出席のうえ審理を遂げ、次のとおり判決する。

主文

被告会社株式会社磯野商事を罰金二〇〇万円に、

被告人磯野俊雄を罰金五〇万円に、

それぞれ処する。

被告人磯野俊雄が右罰金を完納することができないときは、金五〇〇〇円を一日に換算した期間同被告人を労役場に留置する。

理由

(罪となるべき事実)

被告会社株式会社磯野商事は、名古屋市東区相生町三丁目一番地に本店をおき、プラスチック原材料の製造並びに販売などを営業目的とする資本金一五〇〇万円の株式会社であり、被告人磯野俊雄は被告会社の代表取締役として同会社の業務全般を統括管理しているものであるが、被告人磯野は、被告会社の業務に関して法人税を免れようと企て、架空仕入れを計上し、あるいは売上げを除外し、これらによつて得た簿外資金を架空名義で預金するなどして所得の一部を秘匿したうえ、昭和四三年九月二日より同四四年六月三〇日までの事業年度における被告会社の所得金額が四二一三万五、七一三円であつたのにかかわらず、同四四年九月一日同市東区主税町三丁目一一番地所在の所轄名古屋東税務署において、同税務署長に対し、所得金額が二一五八万九、〇四九円であり、納付すべき法人税額が七一二万九、三〇〇円である旨の過少の確定申告書を提出し、もつて右不正の行為により同会社の右事業年度の正規の法人税額七一八万六、八〇〇円を免れたものである。

(証拠の標目)

一、被告会社代表者兼被告人磯野俊雄の当公判廷における供述

一、第二回公判調書において引用する証拠目録の請求番号1ないし105及び109ないし129記載の各証拠

(法令の適用)

法律に照らすと、被告会社の判示所為は法人税法一五九条一項、一六四条一項に該当するから所定の罰金額の範囲内において、被告人磯野俊雄の判示所為は法人税法一六四条一項に該当するから、所定刑中罰金刑を選択し、その金額の範囲内において、被告会社を罰金二〇〇万円に、被告人磯野俊雄を罰金五〇万円に、それぞれ処し、同被告人が右罰金を完納することができないときは刑法一八条により金五、〇〇〇円を一日に換算した期間同被告人を労役場に留置することとし、主文のとおり判決する。

(裁判官 高津鍵蔵)

右は謄本である。

同日於同庁 裁判所書記官 木村公一

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